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本の紹介BOOK

Japanese / English

このページは、プロジェクトメンバーによる、「法と科学」に関連する書籍を紹介するページです。

弁護士のゴールデンルール

著:キース・エヴァンス著/高野隆訳
出版社:現代人文社 発行年:2000年

 本書で弁護士向けに解説される誘導尋問技術(ゴールデンルール)を科学(科学者証人)に適用しよう。すると、読者自ら、面白い結論を得られること請け合いである。『証人に何を言って欲しいかを知り、それから彼らにそれを言わせよ』.『「なぜ?」とか「どのように?」と決して尋ねるな。これをするとすべてのコントロールを失う』。この技術を科学者証人に適用すると「事実でないことを事実のようにこしらえること」が可能となる。これは広辞苑の意味で捏造に他ならないけれど、日本の法廷では日常の風景である。
法廷での議論になぜ科学が用いられるのか?素朴な哲学的疑問を考えさせてくれる一冊である。
(本堂毅・東北大学大学院理学研究科准教授/「法と科学」プロジェクトメンバー)




なぜ科学を語ってすれ違うのか――ソーカル事件を超えて

著:ジェームズ・ロバート・ブラウン/青木薫訳
出版社:みすず書房 発行年:2010年

 科学を生業としない者が、科学の営みを知ることは容易ではない。本書は、科学研究と科学哲学・科学社会学とのこれまでの歴史や関係性(すれ違い)について、非専門家が概要をつかむことができる一冊である。さらに本書では、そうした議論の整理にとどまらず、社会の中における科学を考える際に、民主的であるということや、社会におけるある種の価値判断と、科学の合理性がいかに調和するのかについて、踏み込んだ考察をしている。科学者が価値中立であろうとしつつ、科学がもたらす社会的影響にも配慮する場面におけるちょっとした提言には納得する点が多い。そして、科学者ではない私たちが、科学について考察し発言する場面でも、科学の何が議論されているのか重要なポイントを知ることができよう。
(中村多美子・弁護士法人リブラ法律事務所弁護士/「法と科学」プロジェクト代表)


Science at the Bar(法廷における科学)

著:Sheila Jasanoff is Pforzheimer Professor of Science and Technology Studies at the Kennedy School of Government, Harvard University.
出版社:Harvard University Press; Reprint版 (1997/9/30)

 法廷において科学的証拠はどう取り扱われるべきかなど、法と科学の2つの文化について、論じた先駆的な著作。




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